日本映画監督協会70年の70本+1(新文芸座)
2006年 03月 21日
映画監督協会70周年記念作品として製作された「映画監督って何だ!(伊藤俊也 監督・脚本)」は、協会の70周年記念パーティーにおいてお披露目上映され好評のようでした。私も楽しみにしていたのですが、その期間はちょうど「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2006」とぶつかってしまい致し方なく欠席となりとても残念でした。
いま、池袋の新文芸座で監督協会の企画上映が行なわれています。
それが「映画監督が愛した監督 日本映画監督協会70年の70本+1」です。
(+1は、今回製作された「映画監督って何だ!」です)
私も若輩協会員のひとりとして、新文芸座に足を運ぶことにしました。
アオリ~ローアングルの美学と題されたプログラムで上映された映画は、三村晴彦監督のデビュー作「天城越え」と加藤泰監督の遺作「炎のごとく」。
何という渋いセレクトでしょう…。この2本、20年ぶりに拝見しましたが、今回どうしても観たかった作品でもありましたので…。
加藤泰監督と三村晴彦監督は師弟関係にあり、そのことは三村監督が長年温めてきた企画「天城越え」の映画化に加藤監督が強力な後押しをしたことでも分かります。そして見事、ローアングルの美学は受け継がれ、若くエネルギッシュで匂いたつようなロマン溢れる傑作が誕生したのです。
「天城越え」はいま観ても、昔観た印象とまったく変わらない素晴らしいシャシンです。
「炎のごとく」にも驚かされます。これ加藤泰監督の遺作ですよ…にもかかわらず、若い若いパワー爆発で少々展開が破綻していも、やりたいことをとことんやっておられる。
主演の菅原文太さんも油がのり切っていて、最高の演技で加藤演出に応えていて、とにかく大笑いさせられます。ローアングルもここまでやるかという程…何度か出てくる川のショットでは画面三分の一は水の中という徹底したローアングル。(昔観たときは、川の中に魚が泳いでなかったことが不満だったようなことを思いだしたりもしましたが…)
とにかくいまの日本映画からは感じられない刺激的な2本でありました。
最後に、「天城越え」のクランクインを数日後に控えた三村監督は加藤監督にこう尋ねたそうです。
「現場を仕切る映画監督に何が一番大切ですか?」と…
加藤監督の答えは一言「度胸です」
そしてもう一言「でも度胸を支えるには、自信という後ろ盾が必要ですがね」と不敵に笑われたそうです。
いま、池袋の新文芸座で監督協会の企画上映が行なわれています。
それが「映画監督が愛した監督 日本映画監督協会70年の70本+1」です。
(+1は、今回製作された「映画監督って何だ!」です)
私も若輩協会員のひとりとして、新文芸座に足を運ぶことにしました。
アオリ~ローアングルの美学と題されたプログラムで上映された映画は、三村晴彦監督のデビュー作「天城越え」と加藤泰監督の遺作「炎のごとく」。
何という渋いセレクトでしょう…。この2本、20年ぶりに拝見しましたが、今回どうしても観たかった作品でもありましたので…。
加藤泰監督と三村晴彦監督は師弟関係にあり、そのことは三村監督が長年温めてきた企画「天城越え」の映画化に加藤監督が強力な後押しをしたことでも分かります。そして見事、ローアングルの美学は受け継がれ、若くエネルギッシュで匂いたつようなロマン溢れる傑作が誕生したのです。
「天城越え」はいま観ても、昔観た印象とまったく変わらない素晴らしいシャシンです。
「炎のごとく」にも驚かされます。これ加藤泰監督の遺作ですよ…にもかかわらず、若い若いパワー爆発で少々展開が破綻していも、やりたいことをとことんやっておられる。
主演の菅原文太さんも油がのり切っていて、最高の演技で加藤演出に応えていて、とにかく大笑いさせられます。ローアングルもここまでやるかという程…何度か出てくる川のショットでは画面三分の一は水の中という徹底したローアングル。(昔観たときは、川の中に魚が泳いでなかったことが不満だったようなことを思いだしたりもしましたが…)
とにかくいまの日本映画からは感じられない刺激的な2本でありました。
最後に、「天城越え」のクランクインを数日後に控えた三村監督は加藤監督にこう尋ねたそうです。
「現場を仕切る映画監督に何が一番大切ですか?」と…
加藤監督の答えは一言「度胸です」
そしてもう一言「でも度胸を支えるには、自信という後ろ盾が必要ですがね」と不敵に笑われたそうです。
by officehal
| 2006-03-21 10:51
| 映画・ドラマ